
1年後も物価は上がると9割|日銀アンケートの平均13.1%と中央値10.0%
結論:日本銀行の「生活意識に関するアンケート調査」(第106回・2026年6月調査)では、1年後も物価が上がると答えた人が90.4%でした。どのくらい上がると思うかの答えは、平均が+13.1%、中央値が+10.0%。同じ回答から出した2つの数字が3.1ポイントもずれています。どちらの数字を見るかで、ニュースの印象は変わります。次の第107回の結果は、10月13日(火)に日銀のサイトに載る予定です。
このアンケートは、だれに何を聞いているの?
日本銀行が年4回おこなっている、くらしの実感についての調査です。対象は全国の満20歳以上の人で、第106回は2026年5月7日から6月9日まで、4,000人に郵送で調査票が届きました。答えたのは2,031人で、有効回答率は50.8%です。
日銀自身は、この調査を「生活者の意識や行動を大まかに把握する一種の世論調査」と説明しています。景気の統計とは違って、みんなの感じ方を集めたもの。だから「実際に物価がいくら上がったか」の数字ではありません。

物価はどのくらい上がったと感じている?
1年前とくらべて物価が「上がった」と答えた人は、「かなり上がった」68.5%と「少し上がった」26.8%を合わせて95.3%でした。ほぼ全員が値上がりを感じています。
| 聞いたこと | 平均値 | 中央値 |
|---|---|---|
| 1年前とくらべて、いまの物価は何%変わった? | +16.5% | +10.0% |
| 1年後の物価は、いまとくらべて何%変わる? | +13.1% | +10.0% |
| これから5年間、物価は毎年平均何%変わる? | +10.8% | +5.0% |
値上がりを感じた人に感想を聞くと、86.2%が「どちらかと言えば、困ったことだ」と答えています。くらしにゆとりがあるかどうかを示す「暮らし向きD.I.」も、マイナス52.2でした。

平均値と中央値は、どうしてずれるの?
中央値は、答えを小さい順に並べたときにちょうど真ん中にくる人の数字です。平均値は、全員の答えを足して人数で割ったもの。何人かがとても大きな数字を書くと、平均値だけが上に引っぱられます。
このアンケートの平均値は、極端な答えを除くために、上と下からそれぞれ0.5%の回答を外して計算しています。それでも1年後の予想は平均+13.1%、中央値+10.0%で差がありました。外さずに全員で計算した単純平均は+13.6%です。
1年後の予想の分布を見ると、「10.1%以上」と答えた人が31.2%、「5.1〜10.0%」が30.3%でした。10%前後をはさんで大きく分かれていて、さらに上のほうに長くのびている形です。平均値が中央値より高くなるのは、この「上にのびた部分」のせいです。

前の回とくらべると、何が変わった?
1年後の物価の予想は、3回分を並べるとこうなります。中央値は3回とも+10.0%で動いていません。動いたのは平均値と、「かなり上がる」と答えた人の割合です。
| 調査の月 | 平均値 | 中央値 | 「かなり上がる」 |
|---|---|---|---|
| 2025年12月 | +11.6% | +10.0% | 28.2% |
| 2026年3月 | +11.4% | +10.0% | 29.2% |
| 2026年6月 | +13.1% | +10.0% | 40.5% |
3月から6月で、「かなり上がる」と答えた人が29.2%から40.5%へ、11.3ポイント増えました。真ん中の人の予想は変わらないのに、強く心配する人が増えた。平均値の+1.7ポイントは、その分だけ上に引っぱられた結果だと読めます。
FXをする人が、このアンケートを見る理由は?
日本銀行は、物価が毎年2%ずつ安定して上がることを目標にしています。その判断材料の1つとして、家計が物価をどう予想しているかを見ています。ふだんの買い物で感じる値上がりが、日銀の政策の話とつながっている、ということです。
ただし、このアンケートの数字が出た日に、円やドルがどう動くかはわかりません。為替は、金利や海外の景気、ほかの統計など、たくさんの材料で動きます。アンケートは「みんなの感じ方がどちらを向いているか」を知るための地図くらいに考えておくと、数字にふりまわされにくくなります。

もう1つ大事なのは、自分のお金のルールです。物価のニュースが続くと、なにか動かなきゃと焦ってしまいがち。FXを始めるなら、最初は生活費とは別の、なくなってもくらしが変わらない金額から。ニュースより先に、そのルールを決めておきましょう。
10月13日の第107回では、どこを見ればいい?
第107回は、8月3日から9月4日にかけて調査され、結果は10月13日(火)に日本銀行のサイトに載る予定です。見るところは3つにしぼると迷いません。
- 1年後の物価の予想の中央値が+10.0%から動いたか
- 平均値が+13.1%から上がったか下がったか
- 「かなり上がる」と答えた人の割合が40.5%からどう変わったか
中央値が動かずに平均値だけが動いたら、真ん中ではなく、強く心配する人たちの答えが変わったということ。数字を1つだけ見て「物価予想が上がった」と決めつけないのが、このアンケートとのつきあい方です。
よくある質問(FAQ)
このアンケートはどのくらいの人が答えていますか?
第106回(2026年6月調査)は全国の満20歳以上の4,000人に郵送で調査票が送られ、2,031人が答えました。有効回答率は50.8%です。
1年後の物価はどのくらい上がると予想されていますか?
第106回では「上がる」と答えた人が90.4%でした。何%上がるかの答えは、平均値が+13.1%、中央値が+10.0%でした。
平均値と中央値、どちらを見ればいいですか?
真ん中の人の感じ方を知りたいなら、中央値を見てください。平均値はとても大きな答えに引っぱられやすいので、2つを並べてずれ方を見ると、読み違えが減ります。
次の結果はいつ出ますか?
第107回の結果は、2026年10月13日(火)に日本銀行のホームページに掲載される予定です。
- 日本銀行「生活意識に関するアンケート調査」(第106回<2026年6月調査>)の結果(2026年7月16日公表/調査概要・物価に対する実感・暮らし向き)
- 日本銀行「生活意識に関するアンケート調査」(第107回)の実施について(調査期間・10月13日公表予定)
※数値は2026年10月11日に日本銀行のサイトで確認しました。挿絵:いらすとや
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最終更新日:2026年10月11日
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